時間を巡る対話:氷の彫刻から生まれる集合的な思考

デザイナーZona Yuechen Guanが提起する時間とデザインの新たな視点

時間の流れを体感することで、見えてくるもの。それは、氷が溶けて水になる過程を通じて、我々が時間を感じ、理解する方法についての新たな視点を提供する。デザイナーZona Yuechen Guanが提起するこのプロジェクトは、時間とデザインの交差点に立ち、古代の書籍デザインと現代のテクノロジーを融合させることで、時間を超えた視覚体験を提供する。

このプロジェクトは、デザイナーがさまざまな役割を担う、多角的なタイプデザインの集団討議として始まった。彫刻家、コンセプトクリエーター、写真家、ビデオグラファー、ディスカッションのファシリテーター、会話のトランスクライバー、記録されたテキストのエディター、デザイナー、そしてブックバインダーとしての役割を果たすことで、デザイナーは、時間の彫刻を特徴とする集合的な書籍を生み出した。

この書籍は、氷を使った彫刻という自然現象から始まる。氷が溶けて水になる過程を通じて、観察者は時間の流れを体験する。16世紀初頭の羊皮紙デザインを参考に、古代のデザイン要素と現代のテクノロジーを組み合わせることで、時間を超えた書籍デザインが生まれる。

このプロジェクトは、ニューヨークで2020年2月に始まり、同年4月に完成。その後、Graphis New Talent 2021の銀賞を受賞した。デザインの過程では、16世紀以降の多くの書籍や、書籍印刷とデザイン分析に関する資料を調査した。また、インストラクターを含む13人のチームとともに、時間についての理解と視点について多くのディスカッションを行った。

このプロジェクトにおける最大の課題は、「時間」そのものだった。集合的な書籍デザインプロジェクトであるため、時間の概念について全員が議論する必要があった。また、時間に基づいたタイポグラフィックな彫刻をデザインするためには、全員の表現とアイデアを議論し、それに基づいて自身の彫刻作品を完成させる必要があった。そのため、時間は非常に厳しく、研究を行い、羊皮紙を見つけ、当時のタイポグラフィ、フォント、デザインの嗜好を分析することにも多くの時間を費やした。

このデザインは、2022年にA' Print and Published Media Design Awardでブロンズ賞を受賞した。この賞は、芸術、科学、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的なスキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にすることを評価するものである。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Zona Yuechen Guan
画像クレジット: Image#1: Photographer Zona Yuechen Guan Image#2: Photographer Zona Yuechen Guan Image#4: Photographer Zona Yuechen Guan Image#5: Photographer Zona Yuechen Guan Video Credit: Film, photograph, edit by Zona Yuechen Guan/Music by Andigold
プロジェクトチームのメンバー: Zona Yuechen Guan
プロジェクト名: Discussing Time
プロジェクトのクライアント: Zona Yuechen Guan


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